体臭の中でも耳のニオイを自覚している人は少ないのでは?
鼻から近い距離にあるのに、なかなか自分では気が付かない耳のニオイ。
ましてや、ほかの人の耳が臭くてもよほど親しい人か自分の子供でもない限り、教えてあげる事すら気が引けてしまい、なおさら本人は自覚する機会がありません。
ひょっとしたら、私の耳も臭いのかも。耳が臭い理由は何でしょう?
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耳が臭い理由
もし自分の耳がクサいと感じたら、臭う部分は大きく分けて二つ考えられます。
耳の裏や周りから臭う場合と、耳の中が臭う場合です。
耳の裏や周り
耳の裏側は汗腺があり皮脂が溜まりやすい部分です。
また耳の後ろから首にかけての耳周りも同様に皮脂が溜まりやすい場所と言えます。
皮脂は空気や紫外線、体内の活性酸素によってすぐに酸化します。
酸化すると様々なニオイを発生します。お風呂やシャワーした時に耳の裏や首にかけて、念入りに石鹸などで洗い流すとニオイは緩和されます。
皮脂によるニオイがある人の場合、耳だけでなく、体全体の体臭が強くなっていることが考えられます。
皮脂が過剰分泌されている可能性があるのです。
お肉中心の食事や飲酒の頻度、喫煙などによって皮脂が多く分泌されます。
またストレスが大きい生活を送っていると、同様に皮脂が多く分泌されることがあります。
このような食生活や生活環境にいると、体の中で活性酸素が多く生み出され、分泌された皮脂がすぐに酸化して体臭がきつくなるのです。
耳が臭いと感じている人は大半が耳の裏や周囲や後ろ首にかけての皮脂の酸化したニオイだと考えた方がよいでしょう。
耳の中が臭う
耳の中には耳垢腺という分泌物を出す組織と、アポクリン汗腺があります。
耳垢腺は誰もが持っており、耳垢腺の分泌物と耳の中の皮膚の老廃物と外から入ってきたゴミが混ざり合ってできたものを「耳垢」または「耳くそ」と呼びます。
最近の衛生指導では耳垢を必ずしも取り除かなくても問題にならないようです。
耳垢は弱酸性で殺菌効果を持っています。ですので頻繁に耳垢掃除をすると耳の中が雑菌や虫などが入り込みやすくなるので、無理して取り除かなくてよいというわけです。
耳垢が臭う原因は耳垢腺から出る分泌物ではなくて、アポクリン汗腺から出る皮脂が含まれている「脂汗」です。
脂汗自体にはニオイが無いのですが、アポクリン汗腺の周囲に住む常在菌が汗を分解してニオイを発生させるのです。
これはワキガと同じものです。アポクリン汗腺が多い人は日本人では全人口の15~16%程度の割合で少ないのです。
同じ人間でも白人系80%、アフリカ系99%など、人種間によってアポクリン汗腺を多く持つ人の割合が大きく違います。
ですから耳の中が臭い可能性がある人は日本では6人に1人ぐらいの割合だと言えます。
しかし耳の中のニオイは自分で耳かきをした時に耳垢のニオイが気になるぐらいで、周囲にニオイが漏れ漂うほどの空気の流れは耳の中にはありませんので、気にされる必要はないでしょう。
なぜ耳の中にアポクリン汗腺があるのでしょう。
実はアポクリン汗腺の汗が分解されたニオイにも強い虫よけ効果があります。
おそらく人間がうっそうとした森や草原で暮らしていた遥かな太古に耳から虫や雑菌が入って炎症などが起こさないように、と人間の体に備わっていた防御の名残なのでしょう。
おわりに
耳のニオイは外も中も共通した原因があります。それは皮脂です。
皮脂が過剰に分泌されると酸化して臭うのですが、耳の中も同様で肉をいっぱい食べて頻繁な飲酒習慣やストレス続きの生活を送っているとアポクリン汗腺からも多くの脂汗が分泌されます。
もし耳のニオイを気にされるなら、肉を少し減らして野菜を多くとるといいでしょう。
また納豆や豆腐などの大豆製品を気持ち多く食べるように心がけるだけで、皮脂の分泌がかなり減って、耳だけでなく体全体の体臭を抑える事が可能です。
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