子供さんの身長は大きいに越したことはないと考えている親御さんは多いかと思います。
昔から身長については遺伝だからしようがない、といった考え方もありました。
でも親の身長に関係なくスポーツを通してぐんと伸びるお子さんもいます。
またあまりスポーツをしていないけど身長が伸びたというお子さんもいます。
どんな要因が子供の身長に影響するのでしょうか?
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子供の身長は予測できる?!
お子さんの身長はご両親の身長を元にして予測できるそうです。
- 男の子の場合・・(お父さんの身長+お母さんの身長+13)÷2+2(cm)
- 女の子の場合・・(お父さんの身長+お母さんの身長-13)÷2+2(cm)
お父さんの身長が170cmでお母さんの身長が155cmだとすると男の子のお子さんの身長は171cmになる可能性があります。
ただし、遺伝による影響が100%の場合という、現実的にはあり得ない条件です。
実際には遺伝の影響は20~25%程度と言われており、残りの要因は食生活、睡眠、運動などの生活環境によるところが大きいのです。
子供はいつ身長が伸びるの?
子供は成長が止まるまで身長は伸び続けていますが、急激に伸びる時期が2つあります。
一つ目が生まれた直後です。お母さんの体から出てきてこの世で生きてゆく為に、急激に大きくなります。
大人になったときの身長に関わってくるのは二つ目の思春期初期からです。
男の子は個人差がありますが11~12歳ぐらいから思春期を迎え始めます。
女の子は9~10歳ぐらいから思春期に入る人が多いです。
思春期を迎えると子供の身長は急激に伸びます。
この時期を成長スパート期といって身長を伸ばすには非常に大切な時期です。
成長スパート期を把握するためには思春期に入る少し前から毎月の身長を計っておきましょう。
ゆっくりとした成長から3か月連続で急激に伸びてきたら成長スパート期に入ったと考えられます。
成長スパート期ですべきことは?
成長スパート期に入ると男の子は17~18歳まで、女の子は15~16歳まで早いスピードで背が伸びます。
この時期に栄養不良や睡眠不足だと成長ホルモンの分泌が狂うので、身長の伸びしろが少なくなる可能性があります。
栄養
成長スパート期に身長を伸ばすためにはたんぱく質が必要です。
たんぱく質が含まれるお肉や魚、豆腐、納豆などの大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。
お肉は食べ過ぎると消化器官に負担を与え、成長に必要なエネルギーを消化器官や体の回復に使われてしまいます。
体の負担の少ない植物性たんぱく質の大豆製品がお勧めです。参考:大豆は最強の健康食品!!世界が注目しだしたその効能とは
骨も強くする必要がありますので、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルも食べる必要があります。
カルシウムは腸からの吸収があまりよくないので積極的に小魚を食べて量で補うとよいでしょう。
マグネシウムはひじきやわかめなどの海藻に含まれています。
身長を伸ばすのに必要な成長ホルモンを作るのに亜鉛も必要です。
かきやカニ、ひき肉、レバー、卵の黄身に亜鉛は豊富に含まれています。
気を付けたいのはこの時期にダイエットを行うと、成長に必要なエネルギーが足りなくなりますので、身長が伸びなくなる可能性があります。
ダイエットは身長が止まってからでも遅くありません。
ダイエットは再開できますが、身長の伸びは止まってしまったら再開しません。
成長スパート期のダイエットは極力控えましょう。
睡眠
せっかく成長に必要な栄養をとっても成長ホルモンがしっかりと分泌されないと体は成長しません。
成長ホルモンは睡眠後2~3時間ぐらいで分泌のピークを迎え、2~3時間のサイクルを寝ている間に繰り返します。
最低でも6~7時間、睡眠時間を確保して成長ホルモンの分泌を一晩2回は欲しいところです。
できたら8~9時間確保できると3回目の分泌が期待できます。
社会人だとなかなか長時間の睡眠時間を確保するのは難しいかもしれません。
中学生や高校生ならば身長の為に早く寝て睡眠時間をしっかり確保して成長ホルモンをたっぷりと分泌したいものです。
ただし、寝る前にスマホやテレビを見たり、蛍光灯を点けたままだと光の影響で眠りが浅くなり、成長ホルモンは分泌されにくくなりますので気を付けましょう。
運動
身長を伸ばすのは成長ホルモンの効果です。
運動は成長ホルモンの分泌を良くします。
運動は激しいスポーツではなくてゆっくりとした負荷の少ないスポーツがお勧めです。
筋トレをやりすぎると筋肉がついてしまい、背が伸びなくなるという考え方もありました。
実際には筋肉がついて背が伸びなくなるわけではありません。
激しい筋トレやスポーツは体の筋肉を破壊して筋肉の組織に炎症を起こします。
破壊された筋肉が再生されて前よりも太くて強い筋肉になるのです。
成長スパート期に激しいスポーツを繰り返し行うと、成長のエネルギーが筋肉の再生の為に使われてしまうので身長の伸びに影響すると考えられます。
成長ホルモンの分泌を活発にするにはジョギングや水泳、ウォーキング程度で十分です。
翌日に筋肉痛で動けなくなるような練習が毎日行われるようなスポーツは身長への影響も考えられます。
運動することで成長ホルモンの分泌量が増えますので、ぜひとも軽めの運動で体を動かしたいところです。
運動は肥満防止にも効果があり、肥満は身長の伸びに影響します。
なぜかというと、肥満は体全体に悪影響を及ぼし、体は一生懸命修復し続けるので、成長のためのエネルギーが絶えず使われてしまいます。
体長を伸ばすためのエネルギーを浪費しないようにするには、肥満にならないように砂糖や油をたくさん使ったものを避けるなど食生活にも配慮した方がよいでしょう。
参考:肥満の影響は思ったよりも深刻!!最新の研究で驚く結果が!!
おわりに
日本では1996年から20年以上、男女とも平均身長の伸びが止まっています。
これが何を意味するのかは、研究者たちの分析結果待ちです。
アメリカでは平均身長が横ばいどころか、だんだんと背が小さくなってきています。
実に全人口の四分の一の人たちが肥満というアメリカですが、肥満と平均身長の関係が今注目されています。
190cm台の人たちがたくさんいるオランダでは幼児期より食生活や栄養の教育が徹底されているそうです。
これらの事を含めて考えると、身長の大きさには遺伝は多少影響しますが、それよりも食事、睡眠、運動が大きく関係していると言えます。
特にお子さんの成長スパート期は非常に重要な時期ですので親子で話し合ってみるのも良いかもしれませんね。
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