活性酸素は老化に関係あるとよく聞きます。どんな関係なのでしょう?

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体をさび付かせる、とか肌の大敵などいろいろと健康や美容関係で評判の悪い「活性酸素

最近特に耳にするようになりました。活性酸素を中和するとか、活性酸素を発生させないとかとにかく存在自体が悪になっているのですが、詳しく事はあまり知られていないのではないでしょうか。

また美容だけでなく老化にも関係しているとよく聞きますが、どのように関係しているのでしょうか?


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活性酸素とは?

文字通り、私たちが生きていくうえで必要な酸素が関係しています。

活性酸素とは簡単にいうならば非常に不安定な酸素という事です。

不安定とはどういうことかというと、化学の授業のような話になりますが、以下の通りです。

原子や分子の中心はプラスの電気を帯びた中心があります。その周りをマイナスの電気の電子がぐるぐると回っています。

回っている電子の数は中心のプラスの電気と釣り合うようになっています。

プラスとマイナスを足すとゼロになるようになっているのです。これが「安定した状態」といいます。

「不安定な状態」とはぐるぐると周りをまわっている電子の数が、中心のプラス電気と比べて足りない状態の事を言います。

足りない電子を触れたものから奪って安定した状態になろうとします。奪われた方は不安定な状態になりますので、性質が今までとは違う物体になります。

活性酸素の最大の特徴は、触れたものから電子を奪って不安定な状態にしてしまう事です。この現象が細胞を傷つけたり、細菌を破壊したりするのです。

活性酸素は4種類ある

活性酸素には仲間がいます。消毒に使う事がある過酸化水素(オキシドール)も活性酸素の仲間です。

4種類の中で特に不安定な状態の「ヒドロキシルラジカル」という難しい名前の活性酸素が老化と強く関係があると考えられています。

活性酸素はどうして生まれるの?

酸素を吸って生きてゆく生物のほとんどに活性酸素が生まれます。

私たちの細胞の中にはミトコンドリアという組織があります。

体を激しく動かす生き物はミトコンドリアによってエネルギーが供給されています。

ミトコンドリアは呼吸によって入ってきた酸素を燃焼させてエネルギーを細胞に与えます。

酸素を燃やすときに一部が活性酸素となって出てくるのです。

活性酸素と老化の関係

活性酸素は酸素を吸って動く生き物にとっては逃げることができない物質です。

体は長い進化の過程で体に有害な活性酸素を中和する「抗酸化酵素」というものも生み出しました。

また抗酸化物質と言われるものもあり、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ベータカロチンといったものが有名です。

体の中で絶えず生まれる活性酸素をこれらの酵素や物質が中和しますが、処理しきれない活性酸素が細胞や、細胞の中の遺伝子を傷つけ悪さをします。

傷つけられた細胞や遺伝子は体に修復されるものもありますが、治せないものは破壊されます。

修復が追い付かなくなると、細胞数が減ってきて、遺伝子が正常に働かなくなり異常分裂を繰り返すようになると「老化」が進みます。

異常分裂が止まらなくなり、周辺の細胞から栄養を奪うようになると「ガン細胞」になります。

紫外線も活性酸素を皮膚の中に作ります。ビタミンCも大量に破壊されますのでシミやくすみの原因になるメラニン色素が生まれやすくなります。

白血球は活性酸素を「武器」にしている!!

外敵が体の中に侵入してくると排除してくれるのが白血球です。

白血球が細菌を取り込むと白血球の中で活性酸素の1種の過酸化水素作り出して細菌にぶつけて消滅させます。

人間も活性酸素を治療に役立てています。

活性酸素が正常な細胞を傷つけて死滅させることができるならば、ガン細胞でも出来るだろうという発想が生まれました。

紫外線や放射線を浴びると活性酸素が体内に生まれます。

この性質を使ってがん細胞に放射線を当て、活性酸素を大量に発生させて治療する放射線治療が登場しました。

おわりに

活性酸素は触れれば周りの細胞が傷つく代物だと分かりましたが、体の中には中和する酵素もあり、外部からビタミンCやE,Aなどを取り入れる事で減らせることも出来そうです。

活性酸素は体の脂や皮脂を酸化させる力もあります。酸化した皮脂は体臭の原因にもなります。

生きている限り、体の中で生まれ続ける活性酸素。

抗酸化物質のビタミン類を取り入れたり、熟睡して傷つけられた細胞を治してくれる成長ホルモンをいっぱい分泌して活性酸素の老化から身体を守りましょう。


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