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お医者さんが処方して患者さんが薬を飲むわけですが、お医者さんが具合悪い時には自分で処方して薬を飲むのでしょうか?

どうやら薬を飲まないお医者さんが多いようです。

人間の体を熟知して、命を救うために日夜患者たちと向き合っているお医者さんがどうして自分の体の事になると対応が違うのでしょうか?

それには3つの理由がありました。


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大学病院と製薬会社の関係

お医者さんは大学の医学部で6年間勉強した後に国家試験を受けて合格して晴れて医師となります。

大学によっては付属の大学病院を持っているところもあり、医学部から大学病院に行って研修医となる事もあります。

薬を作る製薬会社は新薬を開発する際に大学病院に薬の効果を確かめてもらう事が多いのです。

大学病院は研究も行っており、専門の装置やそれらを扱う技術者などを雇わなければならないので研究費はいくらあっても足りません。

そのような理由で大学病院は各方面からの寄付を受け付けています。

製薬会社も積極的に大学病院に寄付を行っています。

倫理的に微妙なのは自社の新薬の効果を確認してもらっている大学病院に寄付を行う場合です。

目的のない企業の寄付は通常考えにくいのです。

今後の取引を拡大したい為とか、薬の効果の確認をスピーディーに優先的に行ってもらう為とか何らかの目的があるのです。

お医者さんたちは大学病院と製薬会社の関係を少なからず知っています。

全く効果のない薬を発売することは無いのでしょうが、この程度の効き目なら飲まなくても治る程度の効果の薬があるのかもしれません。

そのような情報は患者は知り得ませんが、お医者さんの中にはこのような場に立ち会っている方もいらっしゃいますので、薬について全幅の信頼を置かない方もいらっしゃるのかもしれません。

過去の薬害のトラウマ

50代後半から60代の医師は特に薬を飲まない医師が多いと言われています。

その世代の医師が生まれたか幼いころに、日本では大きな薬害がいくつも発生しました。

睡眠薬として発売されたサリドマイドを飲んだ妊婦さんは手足の無い子供を生みました。数多くの手足の無い子供が日本中で生まれて大問題になりました。

お腹の調子を整える整腸剤のキノホルムという薬を飲んだ人は下半身不随になり歩けなくなりました。スモン病といわれて社会問題となりました。

マラリアの薬、クロロキンを飲んだ患者は失明しました。これは日本だけでなく世界中で大問題になりました。医師やその家族たちも犠牲者が出たといいます。

このような薬害事件が、薬の副作用や薬害について敏感な50~60代の医師たちを薬から遠ざけているといえます。

医者の自己責任

お医者さんが薬を飲まない理由で自己責任という考え方があります。

お医者さんは数多くの患者さんと接してきています。

70歳80歳を超え90才と高齢名患者さんを診てゆくうちに、長生きが必ずしも幸せを意味しないという厳しい現実に直面するそうです。

好きなタバコやお酒をやめて、おいしい食べ物を我慢して薬を飲みながら長生きする。

そのような生き方に疑問を持つ医師が多いのです。ですから自分が病気になっても薬を飲まず、手術もせず、入院すらしない医師が多いのです。

自己責任でリスクを十分理解したうえで、お医者さんは不養生しているといえるのです。生活の質を落としてまで長生きはしたくないと。

おわりに

この記事を読んで誤解して頂きたくないのは、医師が薬を飲まないからといって、患者さんもおろそかにしているという事は決してないのです。

ほとんどの医師は患者さんの健康と長寿を願って全身全霊で仕事に勤めています。

薬についても患者さんの状態や症状に合ったものを処方してくれています。

ただし、患者さんを救うという事とお医者さん自身の体、しいては命についての考え方が違うのです。

だから薬を飲まない医師はあくまでも「自己責任」で行動されいるのです。

患者さんを救うために薬を出すけど、自分を救う為には薬を飲まずに天命を全うする。非常に複雑ですね。

 

参考図書:和田秀樹著「だから医者は薬を飲まない」


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