睡眠は生きていくうえでとても大切なことです。
寝ないと死んでしまうわけではありませんが、体のあちこちに色々な悪影響が出てきます。
睡眠は体だけでなく心のバランスにも影響しているのです。
睡眠不足だと肌荒れになる、口内炎が出来る、胃腸の調子が悪くなる、などあちこちが悪くなることがありますがどうして睡眠は大切なのでしょうか?
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寝ないとなぜ肌が荒れるの?
睡眠不足で肌が荒れるのは色々原因が考えられますが、一番の原因は体が肌を治す時間が足りなかったことが考えられます。
寝ている間に成長ホルモンというものが体の中で生み出されます。
成長ホルモンは子供が大人になるのに骨や筋肉などの体を作るために必要なものです。
子供が病気で成長ホルモンが分泌されないと、子供の姿のまま成人することになります。
最近は子供が成長ホルモンの分泌に障害があると分かると、医師の診断によって成長ホルモンを注射されるので、周りの子供と同じように大人の体格になることが出来るようになりました。
大人の場合、成長ホルモンが不足すると肌荒れやシミ、そばかすが出来たり、肥満になりやすくなります。
成長ホルモンは肌の張りを保つコラーゲンの成長を促します。シミやそばかすの元になるメラニン色素を吸収して肌を美白化させます。
また傷ついた皮膚や粘膜を修理しますので、よく寝ると傷跡が薄くなってゆきます。
睡眠は肌を若返らせる基本的なアンチエイジングなのです。
肌だけでなく骨や軟骨に含まれているコラーゲンの修復もしますので、骨を柔軟で粘り強い物にしてくれます。
睡眠は心のアンチエイジングもやってくれる
嫌な記憶や思い出は知らない間に忘れていることがあります。
これは寝ている間に脳がストレスになる記憶や思い出を脳の奥深くにしまい込んでしまうためです。
忘れたわけではないのですが簡単に思い出せない深いところにしまい込んでしまうのです。
寝ている間に脳は記憶や思い出をいったんバラバラにして意味もなくつなぎ合わせてゆきます。
意味もなくつなぎ合わせたものが「夢」です。つないでばらばらにしてと、繰り返して最終的に要らない記憶や思い出を切り取って、必要なものだけを残してゆくのです。
不眠症の患者さんがうつ症状をうったえることが多いのは、睡眠による心のアンチエイジングがうまく機能していない事が考えられます。
心配事や悩みなどが絶えず脳にストレスを与え続けても睡眠で一回リセットすることで精神まで深い傷を負うことなく生きてゆくことができるのです。
脳はこの記憶の整理を眠りの浅い時に行っています。
浅い眠りを「レム睡眠」と言います。
睡眠のゴールデンタイムは何時なの?
成長ホルモンが良く分泌されるゴールデンタイムは午後10時から午前2時の4時間と言われることが多いです。
しかし最近の研究では必ずしも「ゴールデンタイム」の4時間が一番重要というわけではないようです。
成長ホルモンが分泌されるのは眠り込んでから2時間から3時間ぐらいが分泌のピークになります。
この時、深い眠りになります。この眠りを「ノンレム睡眠」と言います。
そして2,3時間のサイクルでノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠を繰り返して目覚めを迎えるのです。
眠りの深いノンレム睡眠をしっかりと確保することが成長ホルモンの分泌には大切なのです。
ですから午後10時から午前2時にこだわらず、4時間から6時間ぐらいの睡眠時間を自分の生活スタイルで確保することが一番大切なのです。
「ゴールデンタイム」はその人の生活パターンによって違うのです。
睡眠はダイエットにも効果的
よく食べてすぐに寝ると牛になるとか豚になるとか言われることがありますが、これは医学的に見ると逆です。
食べて寝ると動かないから太るという事を暗に行っているのでしょうが、実際には食べて眠くなったらすぐに寝てしまえばよいのです。
寝ている間に成長ホルモンが分泌されて内臓脂肪が分解されて筋肉に作り替えられます。
食べてそのまま起きていても食べた栄養はいったん内臓脂肪に蓄えられます。
寝る事によってしっかりと成長ホルモンを分泌させることができれば、脂肪を減らすことができるので太ることは無いのです。
ただし、暴飲暴食は論外です。体の消化器系に負担を与えるので寝つきも悪くなり、熟睡できないので成長ホルモンも良く分泌できないので太ることになります。
おわりに
アメリカではアンチエイジングの方法で、成長ホルモンを注射して若返るという話題が一時ありました。
当然保険が効かないので高い自費診療になります。
そのような出費をしなくても生活リズムを調整してゆっくりと熟睡できる時間を確保できれば貴重な成長ホルモンは体が作り出してくれるのです。
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