炭水化物断ちダイエットや糖質制限ダイエットが最近、ダイエットの手法として注目中されてきています。
両方とも体のエネルギーを糖質から「ケトン体」というものに切り替えて痩せてゆく手法です。
医学的にもケトン体が糖質に代わって体のエネルギーとして使うことができる事が証明されています。
そしてこれらのケトン体ダイエットにはアンチエイジングとも浅からぬ関係があります。
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ケトン体ダイエットとは
「ケトン体ダイエット」というよりは炭水化物ダイエットや糖質制限ダイエットといった方が分かりやすいかもしれません。
炭水化物は食物繊維と糖質からできていますので、炭水化物ダイエットも糖質制限ダイエットと同じ仕組みのダイエット法になります。
糖質は脂質、たんぱく質と合わせて3大栄養素と言われています。
糖質は体を動かすために必要なエネルギーですが、食べ過ぎると脂肪になります。
逆に糖質を取らないようにすると、体は不足した糖質を補うために脂肪を分解して糖質を作り始めます。
その糖質が足りなくなるとさらに脂肪を分解して「脂肪酸」を作り、肝臓で「ケトン体」というものを作り出します。
ケトン体は糖質に代わって体を動かすことが出来るエネルギー源です。
このような仕組みで脂肪がどんどん消費されて痩せてゆくことができるのです。
糖質と老化現象の関係
炭水化物を食べ過ぎると体の血液の中に糖質が増えます。一部は脂肪に変えられて蓄えられます。
食べ過ぎ状態で絶えず血液の中の糖質が多い状態だと体に不具合が出てきます。
その不具合とは糖質が体を老化させることによって体中のあちこちで発生します。
糖質が引き起こす肌の老化現象
血液の中に糖質がいつまでもあると、肌にシワが出来ます。
血液の中の糖質は体温に温められて体を作るたんぱく質と結びつきます。たんぱく質と糖が結びついたものをAGE(最終糖化産物)といって老廃物になります。
肌の張りを保つコラーゲンというたんぱく質も糖質と結びつくとAGEになってしまい、肌は張りを失ってシワやたるみが出来てくるのです。
AGEは褐色なのでシミやくすみの原因にもなります。
糖質が引き起こす体の中の老化現象
たんぱく質からできているコラーゲンは体のあちこちに存在しますので糖質とたんぱく質が結びつくAGEはどこにでもできる事になります。
血管の内側と外側の間にコラーゲンがあり、血管の柔軟性を保っていますがAGEになってしまうと全身の血管が硬くなり動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が進むと血の塊ができやすくなり、血の塊が心臓の血管を詰まらせると心筋梗塞となります。脳の血管を詰まらせると脳梗塞となって死に至ることもあります。
骨にもコラーゲンがあり、AGEになってしまうと骨粗しょう症になります。
眼の水晶体もたんぱく質からできています。AGEになると紫外線の影響と合わさって白内障となります。
脳もたんぱく質からできています。脳のたんぱく質がAGEになるとアルツハイマー病を引き起こすことが知られています。
ケトン体ダイエットによるアンチエイジング
糖質を過剰に体内に入れてしまうと外観も内側も老化が進むことが分かりました。
これらの理由からでしょうか、厚生労働省は2015年の「日本人の食事摂取基準」では糖質は必須栄養素ではないと発表しています。
つまり、栄養源として糖質は必ずしも必要ではないと国が認めたのです。
体を老化させる糖質を摂取しなくてもケトン体がエネルギーになり、ケトン体は体の老化を進めるといった事は報告されていません。
おわりに
アンチエイジングを進めていくうえでケトン体ダイエットは非常に効果的な方法だという事が分かりました。
ケトン体ダイエットをすることが体を老化させる糖質を遠ざける事になるので、痩せるだけでなく、老化防止につながるのです。
ケトン体ダイエットをする場合、脂質とたんぱく質は大目に摂取しましょう。
糖質が不足したときに体は脂肪を分解して筋肉からもアミノ酸を取り出して糖質を作り出します。その為、筋肉のたんぱく質も補充してやる必要があります。
一時的に体内で作られた糖質が不足するといよいよケトン体が作られるのです。
たんぱく質はお肉も結構ですが、分解されやすい良質な植物性たんぱく質がお勧めです。
豆腐や納豆、お味噌は体を酸化から守るポリフェノールも含まれているので、たんぱく質補充にはうってつけな食品です。
脂質はためられた脂肪が分解されるまでのつなぎとなります。分解されやすいココナッツオイルなどがお勧めです。
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